NTTドコモ(東京都千代田区)のモバイル社会研究所が、小中学生のSNS利用状況について調査しその結果を発表。SNSの利用率について、中学生では9割に達することが明らかになった。調査対象のSNSはLINE、Twitter、instagram、TikTokの4つ。
小学校高学年の過半数がSNSユーザー、各年齢層で際立つ女子の利用率
特に中学生女子は94%と、ほぼ全員がSNSを利用している。さらに、小学校高学年の半数以上(51%)、低学年でも約3人に1人(34%)が何らかのSNSを利用していることがわかった。どの年齢層でも女子の利用率が高い傾向が出ているが、これは2月28日に同研究所が発表したスマホの所有率の男女差と類似しているという。
次に、男女別にサービス別のSNS利用率をみてみると、ほとんどの年齢層で「LINE」がトップ。中学生では男女ともに8割以上が使っていると答えた。女子の利用率が高いのは、いずれのサービスにも見られる傾向だ。特徴的なのは小学校低学年の女子で、「TikTok(28.8%)」が「LINE(22.5%)」の利用率を上回る。
最多はどの年齢層もLINE、2位はTikTok
同調査では、利用率の経年変化をSNSサービス別に追ったグラフも示されている。2021年のデータをみると、どの年齢層でも1位が「LINE」、2位「TikTok」の順だった。Twitterとinstagramがほぼ同水準なのはいずれの年齢層でも同じ傾向だが、中学生の利用率が2020年と比較して大幅に伸びている。また、小学生低学年の「TikTok」利用率が急上昇しており、2021年には「LINE」とほぼ同水準にまで達した。
どのSNSサービスでも利用推奨年齢は12歳以上
ただし、いずれのSNSサービスにも利用年齢の規定があることに留意したい。LINEのアプリ利用推奨年齢は当初4歳以上だったが、2020年1月にiOS版の利用推奨年齢を12歳以上に引き上げた。TikTokは13歳以上が利用できるサービスであり、13歳未満の利用が判明した場合はアカウントを削除すると明言している。Twitter やinstagramは米国の「児童オンラインプライバシー法(COPPA)」にもとづきアカウント作成は13歳以上が条件。insragramは2021年より、16歳未満の全新規アカウントをデフォルトで非公開設定にするなど、各社ともペアレントコントロール機能や青少年のプライバシー強化に取り組んでいる。
「2021年親と子の調査」は関東1都6県の小学生および中学生とその親を対象に2021年11月に実施、有効回答数500。同発表の詳細は、こちらで確認できる。