主要な15種のウェブメディアの読み込み速度を計測

ウェブメディア上の広告データ、なんと転送量の半分を占めていた 調査で判明

メディアビジネス編集部

角川アスキー総合研究所(東京都文京区)は11月4日、「スマホでのコンテンツ視聴に占める広告の比率調査」および「ブラウザーアプリによるWeb表示速度の調査」の実施結果を公表した。

同調査はウェブサイトをスマートフォン(iPhone)から利用する際のデータ転送量のうち、広告データの比率を調査したもの。結果として以下の点が浮き彫りになった。

  • スマホでコンテンツを視聴する際の、データ転送量の約4割が広告
  • ブラウザーアプリによって広告表示量およびウェブサイト表示速度は異なる
主要ウェブサイトのデータ転送量
主要ウェブサイトのデータ転送量

調査対象のウェブメディアは下記のとおり。

  • ポータルサイト: 「Yahoo! JAPAN」「goo」「livedoor for スマートフォン」
  • SNS: 「Twitter」
  • ショッピング: 「Amazon」「楽天市場」
  • ニュース/生活情報: 「日本経済新聞 電子版」「NHK」
  • 天気予報/災害情報: 「日本気象協会 tenki.jp」「ウェザーニュース」
  • グルメ/レシピ: 「クックパッド」「食べログ」
  • その他: 「Wikipedia」「価格.com」
  • 動画共有サイト: 「YouTube」

広告のデータ転送量がコンテンツ以上のサイトも

本調査では、iPhoneの標準ブラウザー「Safari」で15の主要なコンテンツサイトにアクセスした場合と、広告ブロックツールをインストールした場合についてデータ転送量を計測し、その差を広告のデータ転送量と推計し集計。今回調査した15の主要なコンテンツサイトの多くで、データ転送量の半分以上を広告が占めていることがわかる。

特にYahoo! JAPANやgoo、livedoorといったポータルサイトや動画共有サイト(YouTube)では、広告のデータ転送量がコンテンツと同等以上というデータがグラフで示されている。

主要コンテンツサイト(動画共有サイト以外)の、各ブラウザーでの合計表示速度
主要コンテンツサイト(動画共有サイト以外)の、各ブラウザーでの合計表示速度

合計表示速度が最も速かったのは「Brave」

また、ウェブブラウザーアプリによる表示速度の違いについて実測する調査も併せて実施。新しい「iOS14」よりiPhoneでも標準ブラウザーをユーザーが変更できるようになるのがその理由だ。

iPhoneで動作するウェブブラウザーアプリはすべて、同じ「WebKit」というレンダリングエンジンを採用しているが、合計表示速度が最も速かったのは「Brave」、次いで「Firefox Focus」「Opera Touch」という結果になった。


本調査では上記のほか、15の主要コンテンツサイトのジャンルごとの分析結果や、データ転送量の内訳なども公表されている。詳細データは同研究所のウェブサイトで見ることができる。

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メディアビジネス編集部

出版社や新聞社などのメディア事業者、製造業や小売業などのオウンドメディアを運営する企業向けに、総合コンサルティングサービス「MediaDX」の提供、システム構築、メディア運用など、事業立案からグロース・多角化戦略まで幅広く支援している。
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