ターゲットGRPが高いのは若年層、利用頻度の差か?

多くのSNSで50歳以上の利用者構成比が高い傾向、ニールセン調査

メディアビジネス編集部

ニールセン デジタル(東京都港区)が616日、「ソーシャルメディア」ジャンルのデジタルコンテンツ視聴状況を発表。ユーザー間でコミュニケーションを取るSNSでは、50歳以上のユーザーの割合が高いという分析結果が出たことがわかった。

ユーザーの年齢構成比、LINEFacebook4割以上が50歳以上

ソーシャルメディアのうち、主にテキストや写真・動画投稿を通じてユーザー間でコミュニケーションを取る6サービス(TikTokTwitterInstagramLINEPinterestFacebook)の年齢構成を見ると、TikTok以外のサービスで50歳以上の割合が高い傾向が明らかになった。

年齢構成比で見るとTikTok以外は約3人に1人以上が50歳以上であり、LINE44%)やFacebook43%)は半数近くが50歳以上であることがわかる。

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ターゲットGRPが高いのは18〜34歳、ユーザーの年齢構成比と比例せず

ただし、前出の6サービスを合計したターゲットGRPTARP)を年代別に見ると、18〜34歳が最も高い(91,799%)。前述のように、50歳以上はほとんどのサービスにおいてユーザーの年齢構成比が高いが、ターゲットGRP28.587%と低いことがわかった。同社は50歳以上の利用頻度が少ないことを理由として挙げている。

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上記にAmeba、はてな、LinkedInを加えたソーシャルメディア9サービスのうち、PCとモバイルの重複を除いたトータルデジタルで最も視聴者数(2歳以上)が多かったのはLINE7398万人。平均利用回数でも月平均550回と最多で、GRP21,691%と高い。視聴者数で次に多いのがTwitter5290万人、次がInstagram4663万人だった。

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2022年4月のニールセン デジタルコンテンツ視聴率Monthly Totalレポートを元に分析した同調査では、多くのサービスで50歳以上の利用者構成比が最も高いという分析結果が示された。これはマーケティング担当者が抱いている利用者属性のイメージと異なっている可能性がある。同社は、ターゲットとコミュニケーションを取るためのサービスを検討する際には、キャンペーンの目的に合わせてターゲットリーチや年齢構成、利用頻度、GRPTARPなどの指標を実際の視聴データを元に考慮する必要があると指摘している。 

同発表の詳細はこちらで確認できる。

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出版社や新聞社などのメディア事業者、製造業や小売業などのオウンドメディアを運営する企業向けに、総合コンサルティングサービス「MediaDX」の提供、システム構築、メディア運用など、事業立案からグロース・多角化戦略まで幅広く支援している。
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