Twitterもサブスク式で広告費表示ニュース配信 米Scrollを買収

メディアビジネス編集部

米Twitterは5月4日、広告非表示ニュース配信サービスを手がけるScroll(米国)を買収したと同社ブログで発表した。

同社は、現在検討中のサブスクリプションサービスの一環として「広告を表示しないニュース記事配信サービス」の導入を計画している。今後Twitterの有料会員は、プレミアム機能にアクセスすることにより、お気に入りのニュースやRevueのニュースレターの記事を広告なしで読むことができるようになる。購読料の一部は、コンテンツを制作している出版社やライターに支払われる。

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Scrollは、2016年にニューヨークで創業。同名のサービスは、広告やトラッカーを無効にするための費用としてユーザーから得た購読料の一部を、パートナーパブリッシャーに分配する仕組み。メディア事業者にとっては「広告やトラッカーを設置するより多くの収益が得られる」として、米アトランティックやUSAトゥデイといった大手メディアが提携社に名を連ねている。

Scroll社は、統合先のTwitterについて「大規模なプラットフォームの中で、その成功が持続可能なジャーナリズムのエコシステムと深く結びついている唯一の存在だ」と同社公式ブログで述べている。

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Twitterはサブスクリプションサービスの機能拡張に向けた動きをみせており、1月には、ニュースレター配信サービスのオランダ企業Revueを買収した。

同社副社長のマイク・パーク(Mike Park)氏は、「エンゲージメントの高いオーディエンスにシームレスな読書体験を提供し、パブリッシャーが今日のビジネスモデルよりも収益性の高い、よりクリーンなコンテンツを提供できるようにしたい」と説明する。サブスクリプション機能を取り入れて、非広告依存型のコンテンツ配信を整備していく考えだ。

詳細は同社の公式ブログにて確認できる。

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出版社や新聞社などのメディア事業者、製造業や小売業などのオウンドメディアを運営する企業向けに、総合コンサルティングサービス「MediaDX」の提供、システム構築、メディア運用など、事業立案からグロース・多角化戦略まで幅広く支援している。
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