イギリスの大手一般新聞「The Guardian」などを発行するGuardian Media Group(英国)は12月17日、デジタル定期購読と定期寄付の合計数が2020年11月末時点で900,000件を超えたと発表した。
この2つを合わせた「デジタル定期サポート」の数は、昨年1年間で新規が268,000件(43%)増加した。900,000件の内訳はおおよそ以下の通り。
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デジタル定期購読数:352,000件(前年比約60%増)
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定期寄付:548,000件(前年比約33%増)
同紙では紙媒体の定期購読者数も前年比で約11%増え、The Guardian、The Observer(日曜版)、The Guardian Weekly(雑誌)を合わせた定期購読数は約119,000件に達した。また、2020年10月末までの12カ月間に世界中から530,000件以上の単独寄付が寄せられた。
この発表によると、米国の大統領選挙後の11月4日に同紙のデジタル・トラフィックは過去最高を記録、24時間で1億9000万PV/5290万UUに到達した。要因について、ウェブサイト版を発行しているGuardian News and Media社のキャサリン・バイナー(Katharine Viner)編集長は「記録的な数の読者が当社メディアを訪れているのは、権力者の責任を問う、厳格で信頼できる報道を求めているからだ」と分析している。
同グループの最高経営責任者であるアネット・トーマス(Anette Thomas)氏は「昨年、これほど多くの新規読者が財政的に支援してくれたことこそ、ガーディアン・ジャーナリズムの素晴らしい証だ」と述べており、今後はデジタル版の売上を増やすことが、同紙の将来の戦略と長期的な成功の中心になるだろうと考察している。
同グループでは、読者からの財政的な支援を受けるため、定期購読や単独の寄付以外に、月次・年次などの定期的な寄付を募っている。なお、発表の詳細は同紙ウェブサイト(英語)で確認できる。