時間の制約が少なく、成果が可視化できる仕事を求めて

出版業界からWebへの転身理由、トップは「斜陽産業への限界」

全研本社(東京都新宿区)が96日、出版業界で勤務経験があるWebディレクターを対象にした調査結果を公開。回答者の半数近くが「斜陽産業である出版業界への限界」を感じて転職していたことが明らかになった。

「ワークライフバランスに限界を感じた」ことも転職の検討材料に

Webディレクターを目指す人のためのメディア「ディレタマ」を運営する同社が行った「Webディレクターへの転身」に関する実態調査によると、転職理由として最も多かったのは「斜陽産業である出版業界に限界を感じたから(48.0%)で、「Webの知識を身につけたかったから(40.0%)」を上回った。

また、「ワークライフバランスに限界を感じたから(38.7%)」、「拘束時間や働き方に融通が利きづらかったから(29.3%)」にも票が集まっており、自由回答でも「勤めてた出版社が正社員になれなさそうで、Webのほうが需要が高そうで将来性ありそうだったから(32歳)」「労働環境がしんどすぎたから(28歳)」という、働き方への不安や不満の声も寄せられている。

転職時に苦労した点は、企画や文章構成の違いなど

出版業界からWebディレクターに転職したことを、回答者のほぼ全員(96.0%)が「良かった」と感じている一方、転職してみて、苦労したことがある」と回答した人も9割(90.7%)に上る。具体的には「HTMLCSSなどの扱う言語がわからない(45.6%)」のほか、「企画力がより求められる(45.6%)」「文章構成の組み立て方が違う(44.1%)」に多くの票が集まった。要因として同社は、検索画面上で上位を狙うためのSEO対策を加味した企画・文章構成でなければならない点が紙と異なるからではないかと推察する。

 

出版業界の仕事とWebディレクターの違いとして感じた点としては、「すべてがオンラインで完結するため、時間の制約が少ない(31歳)」や「成果が可視化できること(37歳)」といった声が寄せられている。また、約3人に1人は「出版業界時代のスキル・経験を生かすことができている(36.1%)」と感じていることもわかった。

Webディレクターへの転身」に関する実態調査は、2022316日から22日の間、IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」の企画によるインターネット調査で実施。出版業界で働いていた経験があり、かつ現在Webディレクターとして働いている20代~30代の会社員75人から有効回答を得た。

同発表の詳細はこちらで確認できる。

おすすめの記事