YouTube利用時間が1年半で1.5倍増という調査結果も

インターネット利用動向分析、50歳以上シニア層のデジタルシフトが加速

メディアビジネス編集部

マーケティングリサーチ企業のマクロミル(東京都港区)は3月2日、エルダー・シニア層(50歳以上)のインターネット利用動向分析結果を公開。「YouTube」の利用時間が1年半で1.5倍に増加するなど、同世代のデジタルシフトが加速していることが明らかになった。

SNSアプリの利用率増加、伸びが大きいInstagram

2020年12月時点でのアプリカテゴリー別の利用率について、「SNS」は54.0%と2019年7月以来右肩上がりの成長を示している。また、アプリ別の「SNS利用率上昇ランキング」のトップは「Instagram」(4.2ポイント増)。「LINE」や「Twitter」も前年比増となった一方、「Facebook」は2.1ポイント減少していたことが明らかになった。

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情報収集を主目的としたYouTube視聴が約半数

アプリ別の利用時間でみると「YouTube」の伸長が目立つ。2019年7月(179分/月)から2020年12月(280分/月)の1年半で約1.5倍に増え、月によってはトップのLINEを超える勢いだ。 YouTubeの利用目的としては、ほぼ半数の48.8%が「自分の趣味や興味に合う情報を得るため」と回答。半数以上(58.3%)が「暇つぶし」と答えた20〜40代と比べると、エルダー・シニア層は情報収集を主な目的としている様子が浮かび上がってきた。同社によるとFacebookやTwitter、Instagramでも同様の傾向が見られるといい、シニア・エルダー層は「情報収集という明確な目的を持ったSNSの活用が、それぞれのアプリおよびネット全体の利用増に繋がっている」と分析。今後の企業のSNSマーケティング活動にも影響を及ぼしそうだ。

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1日当たりの利用時間はネットがわずかに多い

またアンケート調査によると、2020年下半期においてエルダー・シニア層のメディア利用頻度はテレビ(6.6日/週)が最も多いが、1日当たりの利用時間ではネット(3.3時間/日)がテレビ(3.2時間/日)をわずかに上回っていたことがわかった。メディアごとの必要度を質問したところ、「テレビ」が8割強で「ネット」が8割弱と拮抗、「新聞」は6割以下というデータも出ている。

同調査は50歳以上をエルダー層、65歳以上をシニア層と定義。同社で保有するスマートフォンの「アプリログデータ」、およびモニタ会員1934人(うちエルダー・シニア層907人)に対し2020年12月4日〜8日に実施したインターネット調査による「アンケートデータ」を使用して分析したもの。

調査結果の詳細は、同社ウェブサイトで確認できる。

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出版社や新聞社などのメディア事業者、製造業や小売業などのオウンドメディアを運営する企業向けに、総合コンサルティングサービス「MediaDX」の提供、システム構築、メディア運用など、事業立案からグロース・多角化戦略まで幅広く支援している。
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